けんけんのＯＰＬＬ(後縦靭帯骨化症)闘病日記☆

6月7日(金) 入院9日目


相変わらず、同部屋の患者さんに申し訳がないくらい咳が止まらない。

それでも１〜２時間くらいは眠れたらしい。

咳はだいぶおさまってきた。
唾や飲み物を呑み込むとき以外では
むせかえることはない。
きっと喉の腫れが引いてきたのだろう。

朝食が出された。
が、とても口に入れる勇気は出てこない。

やはり今の状態では、
飲み物を少しずつ口に入れるのがやっとのようだ。

手を付けずに下げてもらった。

咳を連発するとものすごく体力を使う。
日中でも目を開けているのさえ疲れてくる。
なのでほとんどの時間目を閉じて体力を温存する。
まるでちょうどこの時期のカブトムシと同じ、
サナギのような状態と同じ感じがする場合。


少しして担当のＳ医師がやって来た。
移植した腓骨やプレートについて話があった。
再手術をしなくても、今後の安静度合いによって
充分に強度が出せるという見解だった。
Ｓ医師は医師歴16年の医局長なのだが、
その医局長をもってしても
今回手術した４椎間の前方除圧固定術は
初めての経験。
それくらいの大手術であることを再度理解した上で、
充分に時間をかけて今後の経過を観察していかなければならないとのこと。
焦らないで、ゆっくり治していきましょうと言われた。
くれぐれも転倒などの自爆だけはしないように。
もしも転んでポロっと骨が外れたりしたら、
チーム一同目眩を起こしてひっくり返りますよと言われた。
どうやら過去にそのような例があるらしい。

10時半
妻が来てくれた。

CTの結果や再手術について
医師から家族への説明があるとのことだが、
担当医師が外来に入っているため
帰りの新幹線の時間ギリギリになる模様。

妻へティッシュが全く足りないので、
途中で５箱買ってきてほしいとメールしていたら、
わざわざ自宅の買い置き分を持ってきてくれた。
新幹線ではさぞ荷物になったことだろう。
ホントに申し訳ない。
けど、その辺は妻らしい。


昼食が運ばれてきた。
食事の時のみリクライニングが60度までOKとなる。

かなり起き上がっている感覚があるけど、
食事を採る体勢ではない。

お粥を少しずつ口に流し込んでもらう。
たっぷり噛んでほぼ水状にしても呑み込むのは至難の技。
喉の腫れが残っていて、喉仏が動いてくれない。
３分の１食べるのがやっとだった。

点滴で補給しているので心配は無い。
食事については少しずつ慣らしていくしかない。

体力を使いきり、少しうとうとしていると、
椅子に座った妻もうとうと。
体力的にも精神的にもかなり参っているようすだった。

せっかく来てもらったのに、
まだ声が裏返っているため あまり会話も出来ず、
新幹線の時間ギリギリに医師から説明を受けて
妻は郡山に帰っていった。


左の足首から先の感覚が少しずつ戻り、
わずかながら力も入るようになってきた。

これは嬉しい進歩だ。

夕食は看護師さんに手伝ってもらったが、
やっぱりお粥３分の１食べるのがやっと。

それでもこれも１つの進歩であることに違いはない。

例えどんなにゆっくりでも、
１つずつでも前に進んでいるのを実感出来た日でもあった。